「宇宙戦艦ヤマト」の権利関係・前口上

最終更新日: 2010/11/09

アニメ作品の制作には大勢の人々が関わります。 「宇宙戦艦ヤマト」も例外ではありません。

ファンならずとも知っている「ヤマト」のスタッフといえば、誰をおいてもまずマンガ家の松本零士氏でしょう。 しかし、いうまでもなく、「ヤマト」は松本氏が独力で作り上げた作品ではありません。 松本氏を含む数多くの人々の手を経て、そこではじめてあの形で完成したのです。

では、スタッフ全員が「ヤマト」の著作者といえるかというと、もちろんそうではありません。

著作権法によると、「ヤマト」のような“映画の著作物”の著作者は、「全体的形成に創作的に寄与した者」と定められています。 また、その人の人格的な利益を守るための権利、つまり著作者人格権を持ちます。

「ヤマト」の場合、著作者とは一体誰なのでしょう。 これについては、「ヤマト」のプロデューサーだった西崎義展氏と松本氏との争いが裁判にまで発展するなどの混乱がありました。 その後、両氏の間で和解が成立し、共同著作とすることで争いには一応の決着がつきました。

一方、複製権・上映権などの著作権や、作品タイトルなどの商標権は、著作者の持つ著作者人格権とは別の権利です。

「ヤマト」の著作権や商標権は、かつては西崎氏の会社が持っていました。 その後、西崎氏から譲渡され、現在は東北新社にある、、、と思われていました。

ところが、東北新社とパチンコメーカーなど5社との裁判では、東北新社が著作権を持っていることを否定する判決が出されました。 その後、東北新社と5社の間で和解が成立し、東北新社は自社が著作権を保有していることを宣言しました。

このWebサイトには、この問題にまつわるさまざまな情報を集めてみました。 管理人の意見はできるだけ控えめにして、客観的な立場で書いたつもりです。 また状況が変化したら、それも反映する予定です。
# 管理人のヒマさ次第で (^^;

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